建築写真とは? 建築写真を残す意味と目的
建築写真とは、その名のとおり、完成した建築物そのものを写した写真のことをいいます。
完成直後の無垢な状態、いわば建物が最も美しく理想的な状態である瞬間を記録しておくために撮る写真ともいえるでしょう。
個人の記念としての建築写真
建築写真を撮る目的の一つは、記念として残すものです。
例えば、新築したマイホームの写真があります。
注文建築でマイホームを持つことは、人生の中で最も大きな買い物であり、ゆるぎない生活拠点を確立した証です。
自分のライフスタイルの理想を、形にしたものであるともいえるでしょう。
「人生最大のイベントを成し遂げた」といっても過言ではない瞬間、自分が手にした無垢のマイホームを記録に残しておくことは、そこから始まる長い人生のスタート地点を記録すると同じです。
将来、人生を振り返る機会が訪れたときには、自分の積み上げた人生のスタートラインとして、その時には失われている無垢の状態を、改めて見直すことができる大切な記念となることでしょう。
営業用ツールとしての建築写真
建築写真には、個人的な記念として撮影するほか、営業用として記録する目的もあります。
マンション・アパート・オフィスビルなどの販売や賃貸に際しては、「百聞は一見に如かず」の言葉どおり、実際にどのような建物なのかを見て、イメージしてもらうことが重要です。
また、設計事務所や工務店にとっては、自社の実績や技術のアピールという目的もあります。
建築写真のその他の目的
このほか、建築写真はさまざまな目的で使われます。
記念や宣伝のほかに、建築写真そのものが芸術作品である場合もあります。
設計から建築、竣工に至るあらゆる段階でその作業にかかわる人々にとって、建築物は無から有を作り出した、一つの大きな作品です。
作品の理想的な状態を記録することも、建築写真の目的の一つといえるでしょう。
また、地域のランドマークとしての建物であれば、さまざまな場面でその建物が登場します。
地域を象徴する建物として、デザインの美しさや優雅さなどを伝える建築写真が大切になります。
このように建築写真は、記念や商用目的、作品としてなど、人々の心にあるさまざまな思いや意図を記録に残すことを目的としています。
そのため、最近ではただ写真を撮るだけでなく、いろいろな視点から撮った一連の建築写真を製本して、フォトブックとして整理して保存するといった手法も人気を集めています。
建築写真を建築カメラマンに依頼すべき理由
最近では、スマホのカメラ機能やコンパクトデジカメは、高機能化しています。
したがって、建築写真にしてもスマホ片手にパシャパシャと撮影しても、それなりの記録は取れます。
目的によっては、これでも十分でしょう。
ところが、建築写真はただ建物を写真として残せばいいわけではありません。
先述したとおり、建築写真は個人の記念としても営業用としても、その他の目的であるとしても、人々の心にある思いを形に残すものであり、人々の心に訴えかけるものでなくてはなりません。
建物の表情は、日差しや写真のアングルによっても大きく変わってきます。
内装も同様に光の加減や見る位置、角度によって見え方が変わってしまうのが写真の特徴でもあります。
建物の位置や、周辺環境の写り込み等といった写真の構図によっても、画面から伝わる建物のイメージは大きく変わります。
このように考えると、美しい理想の建築写真を残すならば、建築写真のプロに任せることが適していることが、お分かりいただけるのではないでしょうか。
「餅は餅屋」です。
プロカメラマンに依頼することで、美しいものを美しいままに記録してくれるはずです。
新築一戸建て建築写真は「自然さ」がポイント
戸建て住宅は、建築主や工務店の強いこだわりと思い入れが詰まった建物です。
そのため、戸建て住宅の建築写真では、「あるがままに」記録してみてください。
間取りや色合い、周辺環境によって、建物が持つ雰囲気は変わりますので、日差しの変化や遠近感、角度なども考慮します。
・外観の撮影
外観では正面だけでなく、できるだけ建物全体が写り込む構図を選びましょう。
その際、青い空、植栽の緑、敷地内の建物の位置、玄関ポーチなど建物以外の構築物等との色合いやバランスも考慮してください。
臨場感や迫力を失わないようにするために、焦点距離の取り方にも注意を払います。
・内観の撮影
内観では、人の動線や視線を基準にして撮影ポイントを決めます。
玄関はその家の「顔」ですから、外側に加えて内側からも撮影します。
居室はできるだけ自然光を利用して正面写真を中心にいろいろな角度で撮っておき、部屋の魅力を伝えるようにします。
・その他のポイント
階段はその配置やデザインが、建物全体の間取りにも影響を与えます。
同時に、縦方向への空間の広がりを感じさせることもできます。
下からはもちろん、上から見下ろすカットも重要でしょう。
さらに、建築主のこだわりや思い入れを現すパーツや、アピールポイントとなる部分なども意識して取り入れてみてください。
必要に応じて修正するとしても、いずれの場合も素材の持ち味や色合いなどをそのままに撮影し、建物が本来持っている雰囲気をうまく伝えられるよう工夫します。
マンションの建築写真では共用部も大切
戸建て住宅と異なり、マンションは建物その物が大きくなります。
その分、デザインや意匠などに工夫が凝らされていることが多いでしょう。
・外観の撮影
外観は、正面からのカットが基本です。
これに加えて、建物全体の大きさや造形美が伝わるような構図も選びます。
また、特徴的なデザインなども撮影しておきましょう。
とはいえ、建物全体にこだわりすぎると遠目の撮影になり、見せたいものがぼやけて印象の薄い建築写真になりかねません。
インパクトのある写真にするためには、あえて「全体を写さない」という構図も効果的です。
・共用部やセキュリティも
マンションの建築写真で最も重要なポイントが、共用部です。
玄関ホールやエントランスホール、エレベータなど、多くの住人が日常的に通り過ぎる場所であるのにほとんど気に留めない場所ですが、実は多くの人がマンションの印象として影響を受ける場所です。
さらに重要なポイントとして、セキュリティがあります。
被写体としての魅力はありませんが、マンションの魅力には影響を与えます。
建築写真としては、外せないポイントといえるでしょう。
・内観の撮影
内観はプライベートスペースになります。
これからの生活に夢と希望が感じられるような、期待感に満ちた構図を選んでみてください。
玄関、居室、水回りなどの設備もしっかりと撮影しておきましょう。
インテリアや照明器具などのカットを入れると、より雰囲気が伝わります。
■オフィスビルや大型施設の建築写真では、周辺環境も大切
オフィスビルや大型商業施設、駅や官公庁などの大型公共施設等は、多くの人が集まることを目的とした建物です。
建築写真はウェブサイトや広報など、さまざまな媒体を通して多くの人の目に触れることになります。
建築写真では、美しさはもちろん、建物の魅力がイメージとして具体的に伝わるようにすることがポイントです。
・外観の撮影
オフィスビルや大型商業施設の建築写真では、外観をどのように見せるかが重要です。
オフィスであれば清潔感や重厚感、明るさ、信頼感など、企業のイメージを連想できるような写真が理想的です。
一方でショッピングモールなどの商業施設では、買い物やサービスに対する期待感や高揚感なども重要になります。
商業施設の建築写真では、特徴的な部分やインパクトのある部分などを強調して他の施設との差別化を図り、その施設ならではの個性を前面に出せば、見る人の記憶にも残りやすいでしょう。
・周辺環境と内観
こうした施設の建築写真で重要なのが、周辺環境です。
交通アクセスなどの利便性、レストランや噴水、緑地があるオープンスペースやリラクゼーション施設のほか、商業施設であれば付帯設備として設置している遊技施設なども建物の魅力をさらに高めてくれます。
オフィスビルの内観では、エントランスやラウンジ、オフィススペース等の機能性や効率性が伝わるかどうかも重視して、角度や構図などにこだわってみてください。
一方、商業施設では内装や店舗の様子だけでなく、回遊性や吹き抜け、屋上広場などの解放感を演出する施設なども重要です。
まとめ
建築写真は、その建物にかかわる多くの人達のいろいろな思いを記録し、伝えるものです。
過剰な演出や加工・修正は好まれませんが、建物の魅力を伝える多様な構図からの撮影が重要です。
新築記念にこだわりの1枚が欲しい、宣伝用に美しく安定感のある写真が必要だという場合は、プロに相談してみるのが理想の建築写真への近道でしょう。
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